「年収1000万円」は、多くの人にとって一つの憧れの数字。でも実際に手元に残るお金は、額面のイメージほど多くありません。夫の昇進で年収1000万円を超える見込み、という相談を起点に、「手取り」で家計を考える大切さを整理します。
年収1000万円、手取りは約720万円
ファイナンシャルフィールドによると、年収1000万円の会社員の場合、健康保険・介護保険・厚生年金などの社会保険料が年間約135万円、所得税が約80万円、住民税が約63万円かかり、負担の合計は約280万円になる。その結果、手取りは年間約720万円、月額に換算すると約60万円が目安となる。ただし実際の金額は、配偶者控除や住宅ローン控除の有無、加入している健康保険の種類などによって変わるため、あくまで参考値とされている。
出典:ファイナンシャルフィールド「夫が部長に昇進し『年収1000万円』を超える見込みです。税金や社会保険料の負担が増えるようですが、手取りはどれくらいになるのでしょうか?」(2026年7月24日)
数字で見る「年収1000万円の内訳」
年収1000万円でも、手元に残るのは約720万円。額面の3割近くが税金や社会保険料として引かれます。しかも所得税は収入が上がるほど税率が高くなる「累進課税」のため、年収が増えても手取りは同じペースでは増えません。「年収の大台に乗れば一気に楽になる」とは限らないのです。
年収別に見る、手取りの目安
年収が上がると、手取りの「割合」がどう変わるのかを並べてみると、その傾向がよく分かります。
| 額面年収 | 手取りの目安 | 手取り率の目安 |
|---|---|---|
| 400万円 | 約320万円 | 約80% |
| 600万円 | 約460万円 | 約77% |
| 800万円 | 約600万円 | 約75% |
| 1000万円 | 約720万円 | 約72% |
※単身・会社員(協会けんぽ加入)を前提とした概算。家族構成や各種控除により変わります。
年収が上がるほど、手取り率はじわじわ下がっていきます。額面を100万円増やしても、手元に残るのは70〜75万円ほど。だからこそ、「額面がいくら増えたか」より「手取りがいくら増えたか」で家計を考えることが大切です。
収入が増えたときこそ、家計の見直しを
昇進や収入アップはうれしい出来事。でも、そこで気をつけたいのが「生活水準を上げすぎない」ことです。
- 手取りベースで家計を組む……使えるお金は額面ではなく手取りなので、増えた手取り額を正確に把握しましょう
- 「増えた分」の使い道を決める……なんとなく生活費に溶かさず、貯蓄・投資・教育費など、目的を決めて振り分けます
- 各種控除を活用する……配偶者控除、住宅ローン控除、iDeCoやふるさと納税など、使える制度を確認しましょう
- 教育費・老後資金に備える……余裕がある時期こそ、将来のまとまった出費に向けて準備を進める好機です
収入が増えた"今"の使い方が、数年後の家計の余裕を左右します。
いえのーとで「手取りベースの家計」を家族で共有する
収入が変わるタイミングは、家計を見直す絶好の機会。いえのーとで見える化して、家族で方針を合わせておきましょう。
メモに「手取りと固定費」を書き出す
額面ではなく手取りの月収と、家賃・光熱費・通信費などの固定費をメモに並べておきましょう。使えるお金と出ていくお金が一目で分かります。
カレンダーで「家計を見直す日」を決める
昇給やボーナスのタイミングで「家計を見直す日」をカレンダーに入れておきましょう。収入の変化に合わせて、貯蓄や投資の額を調整できます。
TODOで「増えた分の使い道」を分担して決める
「iDeCoを調べる」「教育費の積立を増やす」「控除の手続きをする」など、収入アップを活かすためのTODOを家族で分担しましょう。
大切なのは「額面」より「手取り」
「年収1000万円」という数字は立派でも、実際に暮らしを支えるのは手取りのお金です。額面に惑わされず、手取りベースで家計を考えることが、収入を活かすコツ。
手取りと家計の方針を、いえのーとのメモ・TODO・カレンダーで家族と共有して、収入アップを"納得のいく暮らし"につなげてください。
※税・社会保険料の額は年収や家族構成、各種控除により異なります。詳細は最新の情報や専門家にご確認ください。
