家事分担をアプリで見える化する。不公平感が消えるリストの作り方

家事分担でもめるのは、お互いが自分のやった分しか見えていないからです。ストックの補充や提出物の管理といった「見えない家事」を独立したカテゴリとして書き出し、2週間の記録からカテゴリ分け、得意と時間での割り振りまで進める手順と、そのまま書き写して使える家事リストのテンプレートをまとめました。

キッチンのシンクに並んで立ち、食器を洗う人と拭く人が分担している様子

家事分担でもめるのは、量が見えていないから

「私ばっかりやっている」「いや、俺もやってる」。家事分担の話し合いが平行線になるのは、たいてい お互いが自分のやった分しか見えていない からです。

自分がやった家事は、手間も時間も覚えています。一方、相手がやった家事は、終わった状態しか目に入りません。洗剤を詰め替えたことも、保育園の提出物を出したことも、やっていない側からは「気づいたら終わっていたこと」になります。

これは性格や愛情の問題ではなく、構造的にそう見える というだけです。だから、気持ちの話をしても解決しません。先に見える化するほうが早いです。

見えにくい家事ほど、不公平感の原因になる

家事は、目立つものと目立たないものに分かれます。

目立つ家事目立たない家事
食器洗い、洗濯、掃除機ストックの補充、提出物の管理、予定の把握
気づかれるかやらないとすぐ分かるやらないとしばらく経ってから困る
所要時間まとまって発生する細切れに何度も発生する
負担の質体力気にかけ続ける疲れ

不公平感の正体は、たいてい右側です。「何が切れそうか」「いつまでに何を出すか」を常に頭の隅で覚えている負担 は、分担表に載らないのに確実に消耗します。

だから、見える化するときは目立たない家事から書き出したほうが効きます。

家事リストの作り方

ステップ1:2週間、やったことだけ書き出す

最初に分担を決めようとしないでください。まず 現状を出す のが先です。

2週間、二人ともやった家事をリストに追加していきます。細かくて構いません。「麦茶を作る」「園の連絡帳を書く」「日用品を注文する」まで入れます。

この時点で、たいていの家庭は「思っていたより項目が多い」ことに気づきます。

ステップ2:カテゴリに分ける

出揃ったら、まとまりで分けます。次のような分け方が扱いやすいです。

  • 毎日……食事の準備、片付け、洗濯
  • 週に数回……掃除、買い物、ゴミ出し
  • 月に数回……日用品の補充、シーツ交換
  • 見えない家事……予定の把握、提出物、健康管理、行事の段取り

「見えない家事」を独立したカテゴリにするのが、このやり方のポイントです。ここが可視化されると、話の前提が変わります。

ステップ3:半々ではなく「得意と時間」で割る

分担は、きれいに半分にする必要はありません。それぞれの得意と、実際に取れる時間で割る ほうが現実的です。

  • 朝が早いほうが、朝の支度とゴミ出しを持つ
  • 在宅勤務の日がある人が、昼間に発生するものを持つ
  • 料理が苦にならないほうが夕飯、そのぶん片付けはもう一方

大事なのは割合よりも、どちらも「見えない家事」を持つ ことです。片方が目立つ家事だけを担当する形にすると、不公平感は残ります。

ステップ4:週に1回、見直す

一度決めた分担は、必ずどこかで崩れます。繁忙期、出張、体調。

週に1回、リストを見ながら「今週きつかったもの」を1つずつ挙げる時間をつくってください。分担を固定するのではなく、調整し続ける ほうがうまくいきます。

家事リストのテンプレート

ゼロから書き出すのが大変な場合のために、よくある項目を並べておきます。そのまま書き写して、家庭に合わせて足し引きしてください。

毎日

  • 朝食の準備/片付け
  • 夕飯の献立を決める
  • 夕飯の準備/片付け
  • 洗濯(回す・干す・取り込む・たたむ・しまう)
  • 保育園・学校の支度と連絡帳
  • ゴミをまとめる
  • 子どもの宿題を見る

週に数回

  • 掃除機・床拭き
  • 風呂掃除
  • トイレ掃除
  • 食材の買い出し
  • ゴミ出し
  • シーツ・タオルの交換

月に数回

  • 日用品の在庫確認と補充
  • 排水口・換気扇の掃除
  • 子どもの服のサイズ確認と入れ替え
  • 布団・マットの手入れ

見えない家事

  • 学校・園のプリントを読む
  • 提出物の期限を管理する
  • 行事の日程を把握して予定を空ける
  • 病院の予約と通院の段取り
  • 日用品が切れそうかを気にかける
  • 献立のレパートリーを考える
  • 子どもの持ち物の消耗を把握する

「洗濯」を1行にしないのがポイントです。 回す・干す・取り込む・たたむ・しまう、と分けて書くと、片方が「洗濯をやっている」つもりでも、実際には最後の2つだけ相手が毎回引き受けている、といったずれが見つかります。

「いえのーと」のTODOで運用する

私たちが作っている家族共有アプリ「いえのーと」のTODOは、カテゴリごとに分けて家族で共有できます。上の家事リストをそのまま載せられます。

カテゴリ別のTODOリスト。毎日・週に数回・月に数回・見えない家事・通院や手続きに分かれ、各項目に担当者のアイコンが付いている
カテゴリごとにTODOが並びます。「見えない家事」も独立して置けます。

項目ごとに担当者を指定できるので、誰が持っているかがリスト上で分かります。

TODO編集画面。「風呂そうじ」にカテゴリ掃除、日付、担当者パパが設定されている
担当者と期限を設定します。繰り返す家事は繰り返し設定にできます。

毎日・毎週発生する家事は繰り返し設定にしておくと、都度つくり直す必要がありません。完了したことが相手にも見えるので、「やったよ」と報告する手間もなくなります。

TODOの詳しい使い方は TODOの使い方ガイド にまとめています。

見える化の目的は、勝ち負けを決めることではない

リストを作ると、どうしても「どっちが多いか」を数えたくなります。でも、そこで勝ち負けを決めると、たいてい関係が悪くなります。

見える化の目的は、相手が何をやっているかが分かる状態をつくること です。量が違っていても、見えていれば「ありがとう」が言える。見えていないと、やっていても感謝されない。

不公平感の多くは、量そのものより「気づかれていないこと」から来ています。まずは2週間、書き出すところから始めてみてください。

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