国民健康保険料の上限が「110万円」に
2026年度(令和8年度)から、国民健康保険料の年間上限額(賦課限度額)が110万円に引き上げられます。前年度の109万円から1万円の引き上げで、6月に各市区町村から順次届く納付書から新しい制度が反映されます。
国民健康保険料には、所得が高くても支払う保険料が一定以上にならないよう年間の上限額(賦課限度額)が設けられている。厚生労働省の資料によると、上限額は令和7年度の109万円から令和8年度に110万円へ引き上げられる。引き上げ分は医療分の基礎賦課に充てられ、110万円の内訳は医療分93万円(基礎67万円+後期高齢者支援金等26万円)+介護分17万円となる。上限額の引き上げにより、高所得層に相対的に多く負担してもらうことで、中間所得層の保険料に配慮した設定が可能になるとされる。
出典:厚生労働省 保険局「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」(第205回社会保障審議会医療保険部会 資料3、令和7年11月27日)
「上限が110万円」と聞くと身構えてしまいますが、この上限額に到達するのはかなり所得の高い世帯です。多くの家庭にとっては、上限引き上げそのものより「自分の世帯の保険料がいくらで、いつ・何回に分けて払うのか」を正しく把握しておくことのほうが、家計管理に直結します。
賦課限度額は5年でじわじわ上がっている
賦課限度額は毎年のように見直され、直近5年だけでも段階的に引き上げられてきました。令和3年度の99万円から、令和8年度の110万円まで、合計でおよそ11万円の上昇です。下のグラフは、差が見えやすいよう95万円を起点にバーの長さを調整しています。
上限の引き上げは、所得が伸び悩むなかで医療費が増え続けるなか、保険料率の一律引き上げで中間所得層の負担が重くなりすぎないようにする狙いがあります。とはいえ、毎年少しずつ上限が動いていることは、「保険料は変わらないもの」と思い込まずに毎年確認したほうがよい、という示唆でもあります。
国保は「自分で管理する」保険料
国民健康保険は、自営業・フリーランスの方や、退職して勤務先の健康保険を離れた方などが加入します。会社員のように給与から天引きされるわけではないため、いつ・いくら・何回に分けて払うのかを自分(世帯)で管理する必要があります。
多くの市区町村では、6月ごろに1年分の保険料が決まり、納付書が届きます。その後、年6〜10回程度の納期に分けて納めるのが一般的です。まとまった金額を分割で払っていくぶん、「次の納期がいつだったか分からなくなる」「うっかり期限を過ぎていた」というつまずきが起きやすいのが、この保険料の特徴です。
いえのーとで国保の年間プランを家族と共有する
国保の保険料は世帯主あてに納付書が届きますが、実際の支払いは家計全体に関わります。いえのーとを使って、金額と納期を夫婦で見える状態にしておきましょう。
メモに「年額と内訳」を記録する
届いた納付書を見ながら、今年度の保険料の年額と、1回あたりの納付額をいえのーとのメモに書き出しておきましょう。一度まとめておけば、家計の見通しを立てるときにすぐ参照でき、「思ったより高い」と感じたときに前年と比べることもできます。
カレンダーに各納期の期限を登録する
年6〜10回ある納期の期限を、家族カレンダーにまとめて登録しておきましょう。納付書が届いたタイミングで一気に入れておけば、「次はいつ払うんだっけ」と探す手間がなくなり、うっかりの納め忘れを防げます。口座振替にしている場合も、引き落とし日を入れておくと残高不足を避けられます。
TODOで「納付」と「口座残高の確認」を管理する
各納期の数日前に「保険料を納める」「引き落とし口座の残高を確認する」といったTODOを登録しておきましょう。分割払いは期間が長いぶん忘れやすいので、やることにして期日を決めておくと、延滞や督促を未然に防げます。
「気づいたら期限切れ」をなくすために
上限額の引き上げは高所得世帯に効く話ですが、国保に加入するすべての世帯にとって、6月の納付書到着は1年の保険料を確認する大切な節目です。
納付書が届いたら、いえのーとのメモ・カレンダー・TODOを使って、今年度の年額・納期・支払い方法を家族で共有しておきましょう。金額の大きさに身構えるより、計画的に納めていく仕組みを整えておくことが、家計を落ち着いて守ることにつながります。
