新社会人の平均年収432.8万円、でも半数近くが「少ない」と感じている
FPパートナーが2026年4月入社の新社会人701人(パート・アルバイト除く)を対象に実施した調査によると、平均年収は432.8万円。しかし45.9%が「少ないと感じる」と回答した(「非常に少ない」15.7%、「やや少ない」30.2%)。初任給の使い道は「貯金」が56.9%で最多、次いで「生活費の充当」48.2%、「自分へのご褒美」44.4%。生活費は学生時代の月平均19.3万円から社会人になって22.2万円に増加し、年間34.8万円の負担増となった。
出典:まいどなニュース「新社会人の平均年収『432.8万円』でも4割以上が『少ないと感じる』 生活費は学生時代よりも年間34.8万円増加に」(2026年7月1日)
「初任給をもらったけれど、思ったより少ない」——社会人になったばかりの子どもからこんな声を聞いた親も多いのではないでしょうか。年収432.8万円は決して低い水準ではありませんが、物価高のなかでは実感として「足りない」と感じやすい環境です。新社会人の家計の実態を数字で整理し、家族としてどう見守れるかを考えます。
生活費の増加と物価高のダブルパンチ
社会人になると家賃・光熱費・通信費などの固定費が一気に増えます。月2.9万円の増加は年間34.8万円。さらに88.3%が物価高の影響を実感しており、「想定より支出が多い」と感じている人は53.2%に上ります。収入が増えても支出がそれ以上に増えるという現実が、「少ない」という実感につながっています。
初任給の使い道、1位は「貯金」
注目すべきは、初任給の使い道で「貯金」が56.9%と断トツの1位だったことです。「自分へのご褒美」(44.4%)よりも先に将来への備えを選ぶ堅実さが表れています。
現在の平均貯金額は244.1万円。学生時代からのアルバイト収入や家族からの仕送りなどを含むとはいえ、社会人スタート時点でまとまった貯蓄がある人が多いことがわかります。また、新たに投資を始めた人も27.4%と、新NISAの浸透が新社会人にも広がっていることがうかがえます。
「年収432.8万円」は多いのか少ないのか
年収432.8万円を月額に換算すると約36万円。ボーナスを差し引いた月給ベースでは手取り20万円台前半になるケースが多く、家賃や生活費を差し引くと自由に使えるお金は限られます。
一方で、国税庁の統計では20代前半の平均給与は約280万円前後。432.8万円という数字は同世代の平均を大きく上回っています。「少ない」と感じる背景には、SNSで見える他人の暮らしや、物価高による購買力の低下があると考えられます。
親世代ができること
社会人になった子どもに「お金の管理をしなさい」と言うだけでは、かえってプレッシャーになりかねません。大切なのは、家計の「見える化」を一緒に考える姿勢です。
固定費の棚卸しを手伝う
新生活で一番見落としやすいのが固定費の積み上がりです。家賃・光熱費・通信費・サブスクリプションなど、毎月確実に出ていくお金を一度リストにするだけでも見通しが立ちます。親子で「この固定費は必要?」と棚卸しするきっかけがあると、一人暮らしの家計管理がスムーズになります。
「貯金の仕組み」を早めに作る
初任給の使い道で貯金が1位になったのは良い傾向ですが、意志の力だけで続けるのは難しいものです。先取り貯蓄(給与振込口座から自動で別口座に移す仕組み)を社会人1年目から始められると、あとがラクになります。
いえのーとで「社会人1年目の家計」を家族で見守る
メモに「新生活の固定費リスト」をつくる
家賃、光熱費、通信費、保険料、サブスクなど毎月の固定費をいえのーとのメモにまとめましょう。親子で共有しておけば、「この出費は見直せるかも」というアドバイスもしやすくなります。
TODOで「お金まわりの手続き」を管理する
社会人1年目は住民税の天引き開始(2年目6月〜)や年末調整など、初めてのお金の手続きが多い時期です。「住民税がいつから引かれるか確認する」「ふるさと納税の上限額を調べる」などをTODOに入れておくと、うっかり見落としを防げます。
カレンダーでボーナス・昇給の時期を共有する
ボーナスの支給月や昇給の反映時期をカレンダーに入れておくと、年間の収入の波が見えるようになります。「ボーナス月にまとめて貯蓄」「昇給後に固定費を見直す」といった計画も立てやすくなります。
「少ない」と感じる気持ちに寄り添いつつ、家計の土台を整える
年収432.8万円は統計的には決して低くありませんが、物価高と新生活の出費増が重なれば「足りない」と感じるのは自然なことです。数字の大小より、いまの収入のなかでどう家計を組み立てるかが大切です。
いえのーとのメモ・TODO・カレンダーで家計の情報を家族と共有しておくことで、社会人1年目の不安を一人で抱え込まずに済みます。「うちの家計はこうなっている」が見える状態をつくることが、お金との健全な付き合い方の第一歩です。
