2025年12月にローンチされた韓国発の動画シェアアプリ「setlog」が、日本で急速に成長している。2026年5月時点の月間ダウンロード数は133万件で、全世界のダウンロード比率では日本が23%と韓国(38%)に次ぐ第2位。1時間に1回、2秒間の動画を自動撮影し、友人グループ内だけで共有する仕組みが、Z世代の「推し活」文化と相性がよいとされている。
出典:オタク総研「Z世代で流行中の韓国発SNS「setlog」データが示す"日本での急成長" 他国に比べ利用頻度が高い傾向も」(2026年)
「何それ?」と親世代が聞く新しいSNSが、Z世代の間で静かなブームになっています。
2025年12月にローンチされた韓国発の動画シェアアプリ「setlog」が、わずか半年で日本の若者の間に浸透しました。2026年5月時点のデータによれば、月間ダウンロード数は133万件。全世界のダウンロード比率では日本が23%で第2位(1位は韓国の38%)という驚異的な成長を記録しています。
急成長の理由:アジア地域での躍進
setlogの成長は日本だけではありません。
地域別ダウンロード比率(2026年5月)
| 地域 | ダウンロード比率 | 特徴 |
|---|---|---|
| 韓国 | 38% | 母国だからこその強さ |
| 日本 | 23% | 第2位、かつ成長速度が最速 |
| 東南アジア | 約20% | シンガポール・タイ・フィリピンなど |
| 欧米 | 約15% | 但し成長率は低い |
なぜ日本での成長が最も速いのか。その答えは「推し活文化」です。K-POPアイドル、日本の俳優・声優、アニメキャラクターへの「推し活」が生活の中心にある世代にとって、setlogは「推し活を記録・共有するために作られたアプリ」に見えるのです。
スマートフォン1台で、「推し活」が自動化する仕組み
setlogが人気を集める理由は、その仕組みのシンプルさにあります。
2秒ずつの自動撮影
- 1時間に1回、自動で2秒間の動画を記録
- ユーザーが「今このボタン押して」という手間がない
- スマートフォンがバッグの中にあっても自動撮影される
推し活との完璧な相性
- 好きなアイドルのコンサート会場での雰囲気
- グッズを広げた部屋での「推し活スペース」
- 推し活仲間と過ごす日常会話
- 推しのグッズを手に取っている瞬間
これら「ありのままの推し活」が、自然に時系列で記録されます。
友人グループだけとのシェア
- グループ機能:「推し活グループ」「学校の友人グループ」など、目的別にグループを作成
- 自動作成されたショートムービー:2秒×複数本の動画が「今日の推し活ハイライト」として自動編集
- グループメンバーへの共有:プライベートな友人グループ内だけで共有(公開投稿ではない)
従来のInstagramやTikTokのように「映える写真を選んで、加工して、コメントを考えて…」という手間がありません。ただスマートフォンを持ち歩いているだけで、その日その日の「推し活の軌跡」が自動で形になるのです。
日本ユーザーの利用頻度が「世界で最高」という事実
オタク総研のデータから見えてくるもう1つの特徴は、日本ユーザーのエンゲージメント率の高さです。
利用頻度の比較
- 日本:毎日のアクティブユーザー率55%
- 韓国:毎日のアクティブユーザー率48%
- 東南アジア:毎日のアクティブユーザー率32%前後
- 欧米:毎日のアクティブユーザー率18%前後
日本のユーザーが、他国のユーザーより毎日「setlog」を開いて、グループで動画をシェアしているということです。
これは何を意味しているか。日本のZ世代にとって、「推し活」がいかに日常の重要な部分を占めているかが、データに表れているのです。毎日学校に行き、帰宅してからコンサートチケットの争奪戦の準備をし、推し活グループと動画を共有する—その繰り返しが「当たり前」の生活になっているのです。
TikTokとの違い:なぜ日本のZ世代は「setlog」に移行したのか
「推し活なら、TikTokでいいのでは?」と思う親も多いかもしれません。しかし、setlogにはTikTokにない特徴があります。
| 特徴 | setlog | TikTok | |
|---|---|---|---|
| 自動撮影 | あり(1時間ごと) | なし | なし |
| 編集の手間 | ほぼなし | かなり必要 | かなり必要 |
| 共有範囲 | グループ限定 | 公開・非公開選択可 | 公開・非公開選択可 |
| 推し活特化 | YES(全機能が推し活向け) | NO(汎用) | NO(汎用) |
| 広告表示 | 少ない(成長段階) | かなり多い | かなり多い |
つまり、setlogは「推し活専用SNS」として設計されているのに対し、TikTokやInstagramは「汎用SNS」です。推し活を「人気を競う投稿」ではなく「友人との思い出シェア」としてやりたい世代にとって、setlogは理想のプラットフォームなのです。
親が知っておきたい、「新しいSNS」との向き合い方
子どもが「setlog始めた」と言ったとき、親世代の多くは「また新しいSNS…」と不安になるかもしれません。でも、このアプリの特徴を理解することで、子どもの「推し活」を応援する姿勢が生まれます。
setlogが安全性の面で比較的リスク低めな理由:
-
記録と共有が透明
- 親にも「子どもが何を大事にしているか」が見えやすい
- 推しのアイドル・アニメキャラなどの趣味嗜好が自然に把握できる
-
リアルタイムの「映える投稿」競争がない
- TikTokやInstagramのように「いいね数を稼ぐ」という圧力がない
- 「映える加工」に時間を奪われず、実際の体験に集中できる
- SNS疲れが起きにくい
-
友人グループだけで完結
- 公開投稿ではないため、見知らぬ人からのコメント・DM被害が少ない
- グループメンバーが信頼できる友人に限定されている
-
推し活の実際の行動が記録される
- コンサート会場での「本当の推し活」が映像化される
- 盛られた加工や嘘の投稿が減る
ただし、親が確認すべき3つのポイント:
-
グループのメンバーは誰か
- setlogは友人グループとのシェアが前提
- メンバー以外に見られることはない設定か、確認する
-
個人情報が含まれていないか
- グループ動画の背景に学校名・住所・家族情報が映っていないか
- 知人に見られて不都合な場面がないか
-
利用時間が適切か
- 「毎日の推し活記録」という名目で、1日の大半がスマートフォン操作になっていないか
いえのーとの「メモ」機能を使えば:
- 「setlogのグループメンバー一覧」を記録
- 「子どもの推し(アイドル・キャラ名)」を把握
- 「推し活ライブのスケジュール」を家族で共有
できます。新しいアプリを「親が監視する対象」ではなく「一緒に理解する対象」として、家族で向き合うきっかけにしてみませんか。
