都営住宅で退職金「800万円」が入ったら退去?年金暮らしの家族が確認しておきたい所得要件

ファイナンシャルフィールドの記事を起点に、都営住宅に住みながら退職金800万円を受け取った場合に退去を求められるかどうかを整理します。退職金は一時的な収入とみなされ所得要件には原則含まれないこと、夫婦で年金月15万円なら所得基準を満たす可能性が高いこと、退職後に使える「収入再認定」の仕組みを解説。いえのーとのメモ・TODO・カレンダーで所得基準や手続きを家族で共有し、定年後の住まいの不安を解消する方法を紹介します。

リビングで安心した表情で住まいの書類を確認する年配の夫婦の様子

退職金「800万円」で都営住宅を退去になる?

都営住宅は低所得者向けに用意された公営住宅であり、入居には所得基準がある。所得基準を超える状態が続くと「収入超過者」とみなされ、明け渡しの努力義務が課せられる。ただし退職金は「一時的な収入」とみなされ、給与や年金といった継続的な収入とは別扱いになるため、退職金の受け取りだけで所得基準を超過したことにはならない。夫婦で年金が月15万円(年間180万円)であれば、東京都住宅供給公社のシミュレーションでは所得基準を満たしている可能性が高い。

出典:ファイナンシャルフィールド「都営住宅で暮らしていますが、夫の定年退職金『800万円』が入ったら退去させられるのでしょうか?」(Yahoo!ニュース掲載)(2026年6月10日)

結論から言えば、退職金800万円を受け取っただけで退去を求められることは基本的にありません。ただし「退職金は影響しない」という知識だけで安心するのではなく、定年後の暮らし全体を家族で把握しておくことが大切です。都営住宅の所得基準の仕組みや、退職後に使える手続きを整理しておきましょう。

都営住宅の所得基準、ポイントを整理

都営住宅には入居を続けるための所得基準があり、世帯構成によって「一般区分」と「特別区分」に分かれます。

一般区分通常の世帯向け所得基準がやや厳しい
特別区分60歳以上・障害者・子育て世帯等所得基準が緩和される

定年退職を迎える世帯の多くは**60歳以上の「特別区分」**に該当するため、一般区分よりも所得基準の上限が高く設定されています。夫婦2人で年金が月15万円(年間180万円)の場合、特別区分の基準内に収まる可能性が高いとされています。

所得基準を超えた状態が続くと「収入超過者」に認定され、明け渡しの努力義務が発生します。ただしこれはあくまで努力義務であり、即座に退去を求められるわけではありません。一方で住宅使用料に割増料金が加算される場合があるため、家計への影響は意識しておく必要があります。

退職金は所得要件に含まれない

今回の記事で最も安心材料となるのは、退職金は一時的な収入であり、都営住宅の所得要件には原則として含まれないという点です。

所得要件で見られるのは、給与・年金など「継続的に得られる収入」です。退職金のような一時金は性質が異なるため、800万円を受け取ったからといってそれだけで基準を超えたことにはなりません。

ただし注意点もあります。退職金を元手に投資や不動産運用を始めて利子所得・配当所得・不動産所得などが発生した場合、それらは継続的な収入として所得に算入されます。退職金の使い道によっては将来の所得要件に影響する可能性がある点は覚えておきましょう。

定年後に使える「収入再認定」の仕組み

定年退職で給与収入がなくなり年金のみの生活に移行する場合、**「収入再認定請求書」**を提出することで所得の再計算を申請できます。

通常、都営住宅の所得基準は前年度の収入をもとに判定されます。退職直後は前年の給与が高く反映されてしまい、基準を超えてしまうケースも考えられます。収入再認定は、退職後の実際の収入(年金のみ等)を反映してもらうための制度で、手続きにはJKK東京(東京都住宅供給公社)お客さまセンターへの問い合わせが必要です。

この制度を知らないまま退職すると、翌年度に「前年の給与ベースで所得超過」と判定される場合があります。退職が決まったら早めにJKK東京へ相談し、必要な手続きのスケジュールを確認しておくことが大切です。

いえのーとで定年後の住まい情報を家族で共有する

都営住宅の所得基準や手続きは、住んでいる本人だけでなく家族みんなが把握しておきたい情報です。退職という大きな節目だからこそ、いえのーとを使って家族で情報を整理・共有しておきましょう。

メモに所得基準と住宅情報をまとめる

「都営住宅の所得基準」「我が家が該当する区分(一般 or 特別)」「年金額と所得の目安」「退職金の扱い」など、確認した情報をいえのーとのメモにまとめておきましょう。一度整理しておけば、年に一度の所得報告の時期にも慌てずに対応できます。

TODOで手続きを漏れなく管理する

「JKK東京に収入再認定について問い合わせる」「収入再認定請求書を提出する」「必要書類(年金通知書・退職証明書等)を準備する」といった手続きを、いえのーとのTODOに登録しておきましょう。退職前後はやることが多く、住宅関連の手続きはつい後回しになりがちです。

カレンダーで所得報告の時期を見える化する

都営住宅では毎年、入居者の所得状況の報告が求められます。報告時期をカレンダーに登録しておけば、「気づいたら期限を過ぎていた」という事態を防げます。退職のタイミングと報告時期が重なる場合は特に注意が必要です。

退職を「住まいの不安」にしないために

退職金を受け取ったら都営住宅を出なければならないのでは、という不安は、制度の仕組みを知ることで大きく和らぎます。退職金は所得要件に含まれず、年金月15万円の世帯であれば基準内に収まる可能性が高いことがわかりました。

大切なのは、制度を正しく理解したうえで、収入再認定などの手続きを適切なタイミングで進めることです。いえのーとのメモ・TODO・カレンダーを活用して、定年後の住まいに関する情報と手続きを家族で見える化し、安心して次のステージに進んでください。

参考・引用元

ファイナンシャルフィールド「都営住宅で暮らしていますが、夫の定年退職金『800万円』が入ったら退去させられるのでしょうか?」(Yahoo!ニュース掲載)
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