10歳を過ぎた犬や猫は、いちばんの出費が医療費に。シニア期を家族で支えるために決めておくこと

犬の平均寿命は14.90歳、猫は15.92歳と、犬も猫も長生きになりました。一方、10歳以上のペットでは支出の中で最も負担が大きいのは「病気やケガの診療費」という飼い主が29.9%で、10歳未満の約2倍です。健診の予定、毎日の様子の記録、薬や療法食の買い物、医療費の備え。シニア期の犬猫を家族で支える方法を、いえのーとの使い方と合わせてまとめました。

午後の日差しが入るリビングで、口元が白くなった老犬をクッションの上で母親がなで、娘が水の器を差し出している。そばでは年を重ねた猫が毛布の上で眠っている

犬も猫も、15年前後を一緒に暮らす時代

ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によると、犬の平均寿命は14.90歳、猫は15.92歳です。2010年と比べて、犬は1.03歳、猫は1.56歳延びています。子犬や子猫として迎えた子と、中学生や高校生になるまで一緒に暮らせる計算です。

長く一緒にいられるぶん、シニア期も長くなります。そのとき家計と家族の時間に何が起きるのか、飼い主への調査から見てみます。

10歳を過ぎると、いちばんの出費が医療費に

支出の中で最も負担が大きい項目として「病気やケガの診療費」を挙げた人は、10歳以上のペットの飼い主では29.9%で、10歳未満(15.6%)の約2倍だった。物価高への対策を「していない」飼い主は全体で67.3%、10歳以上のペットの飼い主では73.5%だった。

出典:アイペット損害保険「2026年版ペットの支出に関する調査[生活費編]」(2026年3月12日)

若いうちはフードやおやつが支出の中心でも、10歳を過ぎると通院や薬の割合が一気に増えます。それなのに、シニア期のペットを飼う家庭ほど対策をしていない。医療費は 急に、まとまって 出ていくことが多いため、準備がないと家族の誰かが一人で抱えることになります。

14.90歳犬の平均寿命ペットフード協会 全国犬猫飼育実態調査
15.92歳猫の平均寿命2010年から1.56歳延びた
29.9%10歳以上で最大の負担が「診療費」10歳未満は15.6%

お金だけではありません。通院の付き添い、薬の時間、食事の切り替えなど、シニア期は世話そのものも増えます。ここを「いちばん世話をしている人」に任せきりにしないことが、長いシニア期を続けていくコツです。

シニア期に家族で決めておく4つのこと

1. 健診の間隔を決めて、カレンダーに入れる

シニア期に入ったら、健康診断をどのくらいの間隔で受けるかを、かかりつけの獣医師と相談して決めます。決めた日は カレンダー に入れ、予定名に「健診(連れて行く:父)」のように担当を入れておきます。通院が増えても、誰が行くかで毎回もめずに済みます。

2. 毎日の様子を、家族みんなでノートに書き足す

シニア期の体調の変化は、少しずつ進みます。朝ごはんを残した、水をよく飲む、階段を嫌がる。家族それぞれが見た小さな変化を ノート に書き足していくと、受診のときに獣医師から聞かれる「いつからですか」に答えられます。

  • 食欲と、残した量
  • 飲む水の量
  • 体重(月に1回など決めて量る)
  • おしっこ・うんちの回数や様子
  • 歩き方、寝ている時間の変化

一人だけが気づいていた変化も、ノートに書いてあれば家族全員が知っている状態になります。

3. 薬と療法食は、銘柄ごと買い物リストに

シニア期は、療法食やサプリメント、介護用のペットシーツなど、決まったものを切らさず買い続ける必要が出てきます。買い物リスト に銘柄と容量まで入れておけば、誰が買いに行っても間違えません。動物病院でしか受け取れない薬は、受け取りを TODO にして担当を決めておきます。

4. 医療費の備えを、家族で話しておく

ペット保険に入っているなら、補償の割合、1回あたりや年間の上限、年齢による更新の条件を確かめておきます。入っていない場合は、毎月いくらかを積み立てておくのも一つの方法です。大きな治療の選択を迫られたとき、「どこまでするか」を家族で考える土台になります。

もしものときの預け先や世話の引き継ぎについては、実家の犬や猫を家族で引き継ぐために決めておくこともあわせてご覧ください。

長いシニア期を、家族で分け合う

犬も猫も長生きになったことは、うれしいことです。そのぶん、シニア期の世話と医療費は長く続きます。予定をカレンダーに、変化をノートに、買うものを買い物リストに置いて、家族で分け合う。それが、最後まで穏やかに暮らしてもらうための準備になります。

参考・引用元

アイペット損害保険「2026年版ペットの支出に関する調査[生活費編]」
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