冬眠前の10月は、一年でいちばん気をつけたい時期
紅葉狩りやいも掘りなど、家族で山や林に出かける機会が増える季節です。一方で、クマにとっても冬眠に備えて食べ物を探し回る時期にあたります。10月19日の東京新聞の社説は、昨年度の被害を振り返りながらこう書いています。
秋は冬眠に備えてクマの食欲が増し、出没に一層の警戒が必要な季節だ。市街地などで大量出没した昨年度は死亡事故の半数強が10月に集中した。
出典:東京新聞「〈社説〉クマの出没 要注意の秋、油断は禁物」(2026年10月19日)
社説によると、昨年度は全国の死傷者が238人で、亡くなった13人のうち7人が10月に被害に遭っています。今年は東北でドングリの実りが良く、出没が減るという見方もあります。それでも、人里の食べ物を覚えたクマはどう動くか分からず、愛知県では今月、自宅の玄関先で人が襲われています。「今年は少ないらしい」という話を、そのまま安心の材料にはできません。
都道府県別では岩手が12人、福島が10人、秋田が8人と東北が多いものの、東京都でも2人が被害に遭っています。普段はクマと縁のない地域に住んでいても、行楽や帰省で出かける先は別です。
場面ごとに、家族で決めておくこと
紅葉狩りや果物狩りに出かけるとき
行き先の市町村や県が出している出没情報を、前日と当日の朝に確かめます。クマの動きが活発になる明け方と日の入り前後は避け、散策道から外れずに、家族が離れないように歩きます。音で人がいることを知らせる鈴やラジオも持ち物に加えます。「出没情報が出ていたら行き先を変える」と前もって決めておく と、当日に子どもががっかりしても迷わずに判断できます。
子どもの登下校や習い事の帰り道
山や川沿いに近い地域では、学校や自治体からの連絡に注意し、一人で帰らせない日や送迎する日を決めておきます。友だちと話しながら歩くこと、クマを見つけたら背中を向けて走らず、静かにその場を離れることも、子どもと一緒に確かめておきましょう。
家の周り
庭の柿や栗を取り残したり、生ごみを外に置いたままにしたりすると、クマを引き寄せる原因になります。実の収穫やごみ出しのタイミングを、家族の誰がいつやるか決めておくと安心です。
いえのーとでの段取り
- カレンダー:行楽の予定に、行き先の自治体の出没情報ページのURLを貼っておき、前日の夜に家族で確かめる。
- おでかけ:持ち物に鈴やラジオ、子どもの防犯ブザーを登録し、出発前にチェックする。
- TODO:「柿を収穫する」「生ごみを外に出しっぱなしにしない」などを担当者つきで登録する。
秋の行楽の持ち物はいも掘りや果物狩りの前に、紅葉の予定の立て方は紅葉の見頃は「平年並みか遅め」の予想もあわせてご覧ください。
楽しい秋を、安全に
秋の山や林は、子どもにとって楽しい発見の場所です。怖がって出かけないのではなく、最新の情報を確かめて、やめる基準を家族で共有しておく。それだけで、当日の判断はずっと楽になります。
